<2011-07-12>
抗がん剤。
最初から、この化学療法に対して、私は強い抵抗を感じてた。
だって、強い副作用をもつ薬なんて、
ロクなもんじゃないでしょ、って思うから。
でも、主治医の先生は、術後すぐに抗がん剤の治療を勧めてきた。
「ガンが弱まっている今、強く叩くべきですよ」と。
そして、患者はその言葉に可能性を見出し、
副作用を覚悟しながら、それを乗り越えるのがガン治療、
ガンとの戦い、闘病だ、と考え、投与を受けるんだろう。
もちろん、抗がん剤が効果を発揮する場合もある。
でも、私が知る限り「抗がん剤は効かない」と唱える医者や、
そういう研究結果もずいぶん出てるし、
特に母の場合は、最初から、抗がん剤は効かないタイプのガンだ、
とはっきり言われていた。
なのに、やっぱり抗がん剤を打つよう、勧められる。
おかしいよ。
私はそう思った。
母自身も、副作用を恐れ治療に抵抗を示してた。
しかも、私から、
「ガンとの共存、病気と共に在る」という考え方を聞かされてたし、
東洋医学の観点での、選択肢豊かな治療法を聞いていたから。
でも、一度試してみる価値もある、それがどんなものだか体験してから、
その後のことを決めても遅くはない。
きつかったらいつでもやめていいからね、と伝え、
母、そして兄夫婦、私で十分に相談した結果、
母に投与を受けてもらった。
結果。
死んでしまいたい、と思うほどの副作用。
吐き気、嘔吐、関節痛・・・
体力、気力、生きるエネルギーすべての低下。
後で聞いたら、医者は、母の年齢や体力を考慮せず、
一般成人に投与する分量をいれていたらしい。
何考えてるんだろう・・・。
母は、1回の投与でぼろぼろになった。
もともと細身の彼女は、骨と皮だけになっちゃった。
これをあと5回繰り返す。
そんなこと無理。
とはいえ、治療をやめることへの一抹の不安もある。
それはそうだよ。
従来「治療」というのは、医者の言うがまま、勧めるがままに
それを従順に行い、そして病気が治ると、私たちは考えるから。
しかも、ガンという、死と背中合わせにならざるを得ない病気。
でも母はこんなふうに考えた。
どうせ死ぬなら、こんな苦しみを味わうなんてもうイヤだ。
どうせ死ぬなら、静かにおだやかに、ここで普通に暮らしていたい。
母は、抗がん剤治療をやめる決意をした。
そんな母を、私は精一杯、サポートしようと思う。
Om Shanti.
続く↓↓↓
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