還っていくプロセス

死ー両親との別離

2014.03.23

今日で入院5日目か、早いなー。

初日、主治医の先生から説明を受けました。
もちろん、お父さんも一緒にね。

はっきりと癌を告知され、余命も短いことを聞き、
はぁそうですか、と受け止めた父。

先生が退出し、沈黙の中で天井を見つめる父。

「お父さん、先生の話聞いて、どう思った?」と尋ねたら、

お父さん、ぼんやりした目で、

「え?なんの話だったっけ?」って。

あはは・・・・苦笑い。

「そっかそっか、よかよお父さん。
 それでよか。なんも気にせんでよか!」

こういうとき、私は熊本弁で答えちゃいます、
いや、おボケさんはある意味イイ。ユーモアのセンスがあってイイ!

それからも、腹水と共に、肝臓じたいが肥大化し、
お腹がパンパンに張ってるんだけど、

「なんでこんなにハラが張ってるんだ?」

「肝臓が腫れてるんだって」

「はぁ、肝臓がぁ。そっかー・・・」

5分後、

「なんでこんなにハラが張ってるんだ?」
「肝臓が腫れてるんだって」
「はぁ、肝臓がぁ。そっかー・・・」

と、永遠に続くリフレイン♪

さすがに、数回目には、

膵臓が腫れてるんだっけ?って聞いてきたけど、

いや、肝臓ねって訂正するのもおかしくて、
なんだかね・・・、微笑ましく感じるのよ。

そして、とても愛おしく感じるのよ、お父さんが。

飲み食いできなくなると、母の時もそう感じたけど、
肌の透明感が出てきて、目の奥が澄んできて、
なんか、きれいになるのね。

で、赤ちゃんみたいな存在感になるの。

おむつを使うことを恥じる父に、
いいのよ、赤ちゃんに戻るプロセスなんだから、というと、

特に反論もせず、ふーん、と受け入れてる姿が、
またおかしい。

なんとなく、自分でもそう感じるのかな?

還っていくプロセスって本当に愛おしいわ。

すべてにありがとう。

Om Shanti.

続く↓↓↓

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