<2011-11-15>
家についたとき、
卵の黄身のようなお月さまがふわりと浮いてた。
今日は朝から母の主治医のところへ、
先日受けた、検査の結果を聞きに行った。
5月に撮影したCTとの比較。
残念だけど、あきらかに癌は進行してる。
その現実を目の当たりにして、そうかぁ、と状況認識。
意外とね、冷静だった。
母も「そうですかー」って感じ。
再度抗がん剤の投与を勧められるが、母ははっきりとNO…
家に帰り、今日もふたりでゆっくり時間を過ごした。
帰りがけ玄関まで見送りに出てきた母。
本当のこというと、私の心もずいぶんとくじけてて、
お母さんを抱きしめることにエッジを感じてたんだ。
いつもみたいに私から近づいていくことができなかった。
でも、歩いてくるお母さんに、腕を大きく広げてみたら、
思いがけず、お母さんから私の胸に飛び込んできた。
ぎゅっとハグ。
ずいぶんと痩せた母。
「大丈夫だからね、私たちがついてるから」と声をかける。
顔を上げたお母さんの目に、じわっと涙が浮かんでて、
あー、もらい泣きしちゃう、と思った私は、思わず、
「あーん、泣かないでー」って笑いながらホッペを包む。
でも、その次の瞬間、
「うそ、泣いていいよ」って言い直した。
私だって泣きたかったんだ。
お母さんだって、泣いていい。
っていうか、当たり前だもんね。
帰りのバスの中、ひとりになってデジカメに写る母の写真を見たら、
思いかげずポロポロと泣き出してしまった私。
ぐぐ、っと上がってきた感情を受け止めて、
不安だったんだね、悲しいよねー、って自分に声をかける。
はぁ・・・
泣けてよかった。
それに気づきちゃんと感情を流しだしたら、なんだかすっきり。
湧き上がったものを、奥でくすぶらせちゃダメだよね。
満員電車に揺られてぐっすり眠って帰ってきた。
そして、帰ってきたらこのお月さまが私を待っていた。
月の満ち欠けのように、ただただ、すべてが変化し移り変わっている、
それが自然なこと。
そんなことを思い出させてくれた。
Om Shanti.
続く↓↓↓
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