母の味、お雑煮

死ー両親との別離

<2012-01-03>

母に代わって、
お雑煮をつくりました。

我が家のお雑煮は、かしわ出汁(鶏肉)の澄まし汁。

お椀の底にしっかり煮込んだ大根の輪切りを敷き、
その上に、こんがりと焼いた丸餅をふたつ。

「餅が底にくっつかんように大根を敷くとよ」
母から教わったおばあちゃんの知恵。

その上に出汁をとった鶏肉をころころと入れ、

甘辛に煮込んだどんこ、
紅白かまぼこ、
花型のにんじん(今回は型が見つからず真ん丸にんじん)
小松菜、
そしてたっぷりの柚子。

大根は、わが38ファームで取れた見事な三浦大根!

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そして餅は、

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もちろん、カズがつきました。

子供のころから、毎年毎年、食べてきたこの味。
でもね、作るのは初めてだった。
いつも任せっきりだったことに改めて気づく。

作るコツを聞いた私に、
ベットでうつらうつらな母が唯一教えてくれたコツは、

「鶏肉はね、ちょっといいとば使うと、
 ずっと美味しくなるもんね。
 いつもより、ちょっと上等なもんば使うと、よかよ」

ははは、かわいいな、お母さんって。

「点滴や酸素なしで何時間過ごせるか?」

もしかしたら、元旦の午後、2-3時間帰宅するのが限界かも、
って言われたんだけど、

母の「帰りたい」という強い希望と、
実際、体力の低下が激しいため、これが最後のチャンス、
ということで、先生やスタッフの皆さんが
「全面的にバックアップしますよ」と言ってくれた。

おかげで、大晦日の夕方から、元旦の夕方まで、
およそ24時間の外泊ができた。

とはいえ、家に戻ってもほとんどの時間は夢の中。

数日前から、夢と現実がごっちゃになり始め、
かなり、おもしろいことを言うようになった(^^)

そして、うつらうつらしながら、あっという間に熟睡に入る。
きっとこのぐらい寝てないと、体の維持ができないんだろうね。

熊本から母の妹と弟も駆けつけ、にぎやかなお正月を過ごせる場は、
できあがってるんだ。

元旦はどうにか、車椅子で一緒にテーブルを囲みたい。

そんな想いで迎えた朝。
昨日よりちょっと調子もよさそう。

だって母は、お雑煮の出汁の味見までしてくれたんだ。

小皿からひと口飲んだ母は、
最初じーっと固まったまま・・・。

どう? 美味しい?
なんか足りない?

そう聞くと、

「・・酒、酒の味が足りんね」って。

そしてお酒を足してもう一度飲んでもらったら、
「うん」とかすかに頷き、お母さんのOKが出て完成!

お母さん、さすがー、とみんなで大盛り上がりだったよ。

後から叔母に聞いたら、熊本では赤酒という、
旨みの高いお酒を使うんだって。
来年は、赤酒を準備しよう。

そして、少しきつそうだったけど、
車椅子に腰掛けて、1時間ほどテーブルを囲めた母。

母のうれしそうな顔。

少しぼんやりしながらも、みんなと過ごせた時間を、
お母さんは、どう感じてたんだろう。

私たちは、お母さんがしたいと思うことを、
サポートできてるかな。

その後は、また夕方までうつらうつらと夢の中。

母を病院に見送った後、
私は部屋に残りお正月の道具を片付けた。

これまで母は、私たちを見送り、
こうして片づけをしてくれてたんだ、と、
また改めて気づきながら・・・。

2012年、お正月。
母と過ごせて、本当によかった。

家族全員、いろんな想いが交差しながら。
喜びと切なさを感じながら。

共に過ごせて、本当によかった。

Om Shanti.

続く↓↓↓

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