<2012-01-22>
中学時代の親友から、母に手紙が届いた。
「中学生の頃、家の居心地が悪くて、
週に何度もはるちゃんの家に足を運んでいました。
おばさんはいつも台所の同じ席に座っていて、
微笑んでくれていました。
すごくたくさん話しかけてくれる訳でも、
たくさん相手にしてくれる訳でもないのに、
おばさんの自然体がすごく心地よく、
迷惑であったろうにも関わらず、
私の心地よい場所としてあったことが、
私にとって、どれほど救われたか知れません。
本当に心よりありがとうございました。」
祭壇にこの手紙を置き、手を合わせ、
母の遺影を眺めると、
そこには、やっぱり、静かに微笑む母がいた。
そう、母はそういうひとだった。
自分の意見を強く言うわけでもなく、
感覚や感情を主張するわけでもなく、
人が話すスペースをいつも保ち、
耳を傾け、微笑んで、
大丈夫よ、とか、いいよ、とか、よかたい、とか、
へー、とか、いやー、とか・・・、
そんな簡単な言葉で相槌をうつ。
母のことを思い出すと、
いつもにっこり微笑んでるんだ。
鼻の付け根にいっぱいシワを寄せて、
笑ってるんだ。
最期、ホスピスの先生方にもよく言われた。
「苦しみを訴えなさらない方ですね」と。
そう、母はそういう人だった。
そんな母を想って、筆を取ってくれた親友に、
いまから電話をかけようと思う。
少し遠くに住む彼女と話すのは久しぶりだ。
きれいな字で書かれた手紙を読みながら、
彼女の心の美しさを感じた。
中学時代と同じ、繊細で傷つきやすく、
優しい彼女は、そのままそこにいる。
母は私に、いろんなつながりを蘇らせてくれてるんだ。
ありがとうね。
Om Shanti.
続く↓↓↓
コメント